東京大学とフランス・CNRSのタッグが生み出す人材交流
インターンシップ経過2カ月の中間成果を互いに披露するフェスト開催
宇宙・素粒子物理学及び天文学の分野で交流するための国際研究拠点「ILANCEラボラトリー」を東京大学柏キャンパス(千葉県柏市)に2021年4月に設置してから、今年で4年。ヨーロッパ最大の基礎科学研究機関であるフランス国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique: CNRS)と、
“世界の誰もが来たくなる大学”として卓越した学知の構築を目指す東京大学がタッグを組み、学生の研究キャリア形成をサポートする人材交流プログラム「ILANCEインターンシップ」を昨年より実施しています。
このインターンシップ制度は東京大学がホスト機関となってフランスの学生たちを各研究室に迎え入れ、研究室の指導教員のもとで彼らは学びたい研究サブジェクトに
直結した最先端のトレーニングを受けたり、各分野の専門家と交流し、共同研究を行う機会も得られるようにデザインされています。国境を越えた人の移動がますます活発化する中で、昨年に続いて実現した今年のインターンシップでは、受入部局やパートナー教員の人数が拡充されました。4月より15人の学生が来日し、本郷・柏キャンパスで本学の学生と交流しながら、日々研究に取り組んでいます。
6月6日には、インターンシップ開始後2カ月間の中間成果報告会(ILANCE STUDENT FEST)を本郷キャンパス・理学部1号館で開催しました。来日後、2カ月ぶりに全員が揃ったフェストでは、まず最初にILANCE DirectorのMichel Gonin教授が挨拶し、「今日の目的は、互いにインターンシップの進捗状況を報告し、みんなで率直に思ったことを述べ、情報交換し合うことです。 今日のイベントに全員がこの場に集まってくれて、本当にありがとう。」と語りました。その後、極微の世界を探究する素粒子物理学から超巨大な空間と時間の容れ物である宇宙を研究対象とする天文学まで広範囲にわたって、15人の学生による13の発表が繰り広げられました。さまざまな研究内容の中間成果を熱心に聞き、活発に議論を行なうことで、自分の知らないサイエンスの新しい扉を開くことができ、4時間30分のプログラムはあっという間に終了しました。 インターンシップを始めてまだ2ヵ月にも関わらず、質の高いプレゼンテーションを披露したインターンシップ生に対して、会場に集まった研究者・大学院生の全員が大いに評価し、残りの後半期間の活躍に期待の声が寄せられました。
関連リンク
ILANCE公式ウェブサイト (詳細)
STUDENT FEST, France-JAPAN, CNRS-UTokyo (2024年6月6日開催)
STUDENT FEST, France-Japan, UTokyo & Grandes Ecoles (2023年6月12日開催)