SSC計画中止によりLHC計画に一本化、世界の研究者がひとつに
米国・レーガン大統領による計画承認時(1987年1月)は45億ドルだった建設コストは、1993年予算案では110億ドルまで増大していました。財政難等を理由に、周長87kmの地下トンネルが3割程度掘られた時点の1993年秋にSSC計画の中止が決断されました。それを受けて、同計画に参加を予定していた研究者約2,000名の大半はLHC計画に移り、実質的に世界でオンリーワンの超巨大プロジェクトが誕生しました。1994年末、CERN理事会はLHC計画をついに承認し、素粒子物理学は新しい時代の幕開けを迎えることになるのです。